神戸・元町のちゃんこ鍋:神の山
今日はイベントで神戸に出張。メリケンパークオリエンタルホテルに泊まっているので中華街にでも行きたかったのですが、同僚たちの強烈な反発にあって泣く泣く行き先を変更。和食がよいとのことで探し当てたのがJR元町駅前のちゃんこ鍋「神の山」。中華が食べたかったので機嫌わるかったのですが、結果このお店は大当たりでした。
「神の山」は高砂部屋の元幕下・神の山が仕切っているお店です。
金曜日夜ですが、開店直後に入ったので、200人は入ろうかという店内にまだ客はまばら。
席につくと、テーブルの真ん中にあるコンロにいきなりちゃんこ鍋が運ばれてきます。直径30センチ深さ10センチほどの鍋ですが、鍋の中の具はなべの口からさらに15センチほど盛り上がっています。ふたはその盛り上がった具の上に乗っていて、往年のオマリーのヘルメットを思い出させます。(言葉より写真を見たほうがわかりやすいですね。元水戸泉・錦戸親方のブログで。)
具が盛り上がった状態のまま火にかけたので、沸騰すると具がしぼんでいくのか、はたまた盛り上がった具の中は空洞になっているのかと思ったのですが、神の山が直接テーブルにきて、鍋のふたを取り、あふれる部分を別の皿に移しかえました。中にはぎっしりと具がつまっています。
神の山本人が鍋をさばきつつ、ちゃんこの説明をしてくれます。
自身が高砂部屋の力士だったことで、ここのちゃんこは高砂部屋のちゃんこであること。今回のちゃんこは高砂部屋の横綱がたべるものと同じものであること。目の前の四人前のちゃんこは力士一人分であること。ちゃんこの種類は出身力士の地方によっていろいろあるが、基本は塩か味噌、醤油だそうで、キムチなどを入れることもあるそうです。その後隣のテーブルで「パイナップルが入る」とか言ってましたがほんまかいな。琴欧州ならヨーグルトなのか。
まだ客がまばらだったからか、神の山が頻繁にテーブルにきてくれて、鍋の面倒をみて各々の皿に取りわけてくれます。至れり尽くせり(というよりも鍋奉行)なので他の店員さんに「これ、どんどん自分たちで取っていいんですよね?」と質問すると「それよく聞かれます。ああ見えても怖い人ではありませんから。どんどんたべてください。」とのこと。塩味のスープにエビ・豚肉・鶏肉・つみれ・白菜・にら・春菊・ごぼう・しらたき・にんじん・大根。量は鍋のあとの雑炊(うどん、ラーメン、きしめんも選択可能)をあわせて一人前が20-30代前半男子の一人前といったところだと思います。女子や子供は半分くらいでちょうどよさそうです。この日はデフォルトの豚肉よりやわらかくておいしい、九州産のサシの多い豚肉がサービスでついてきました。おそらく日々さまざまなサービスが展開されているものだと思います。
しばらくおいしくいただいて、客もぼちぼち入ってくると、神の山の息子、錦戸部屋の序二段の神乃山(神のしめすへんは旧体)が各テーブルに挨拶まわりをはじめました。今週末に神戸で巡業があるので、ご当地力士として呼び出されたとのこと。19歳、平成18年5月初土俵で、ただいま序二段。195センチ120キロ前後で、おっとりした感じの好青年。こういうことがあると、来場所からついつい番付をみてしまいそうです。平成19年9月場所は西序二段65枚目で5勝2敗の成績だったとのこと。
ちゃんこもおいしいのですが、神の山も、神乃山も、スタッフも、とても礼儀正しいのが印象的です。
うまく言葉で表現できないのですが「サービス」ではなく「礼儀」なのです。たとえば客が動作をしている時にはあいた皿をさげるために手を出したりしない(出すそぶりもしない)とか基本的なところはもちろん、押し付けがましくなく、しかし目を配って、料理の説明や、相撲の説明をする際にも、われわれを客として立ててもらっているのがわかります。おそらく神の山本人の人柄やしつけなのでしょうが、東京でこういう気持ちのいい接客をするお店は少ないと思います。
腹いっぱいで一人4500円程度。
神乃山と一緒に写真を撮って満足してホテルに帰りました。
時津風騒動のせいでもう日本人の新弟子はこないかもしれませんが、こういった心は消えてなくならないでほしいものです。



