虹色の名古屋コーチンが闊歩する熱田神宮の南門の目の前とそこから5分ほど歩いたところに、ひつまぶしの元祖を名乗るあつた蓬莱軒が二軒あります。南門の目の前にあるのは神宮南門店。そして少し歩いたところにあるよく手入れされた古い日本家屋が、蓬莱陣屋もよばれるあつた蓬莱軒本店です。
入り口の反対側にある台所から道路に流れるうなぎの煙。「うなぎは煙で食わせる」というのは本当だとうならされます。近所の人はあんな香ばしい空気が昼夜問わず流れてくると大変なのでは。そしてあまりにも長時間いぶされているためか、目の前の道のアスファルトが変色していますw
入り組んだ赤絨毯の廊下や、座敷の窓からみえる庭がある本店の方が神宮南門店よりも風情があります。しかしながら、待ち時間も本店の方が長く、休日の夕方だと道路にあふれかえっているカップル・家族連れのために30分から1時間待ちは普通です。昨晩は三連休の中日で18:15に受付をして、18:45に着席。夜は20:30で受付は終わりますが、受付を済ませた限りは遅くなっても食べさせてくれます。朝は11:30からですが、最初のラウンドで席につくには30分前に到着しておくのが無難でしょう。並ぶ人の多さに驚きますが、お店もそれなりに広いので適当な時間に並んでさえいれば開店と同時に着席は可能です。
ひつまぶしは普通の大きさと大盛りがあります。どちらもおひついっぱいにご飯とうなぎが盛られていて、普通の大きさでも結構な量になります。そして注文が入ってから焼きに入るため、座ってからも結構な時間がかかります。早めにでてくる肝焼きやうまきなどでつないでおくのもよいでしょう。(ひつまぶしのお吸い物は肝吸いではありませんので、肝が食べたい方は肝焼きや肝わさなどで。)
おひつに入ってくるのは、蒸さずに焼いて表面がぱりっとした関西風焼きのうなぎ。タレは少しだけ甘めで、ほどよくご飯にしみ込んでいます。
まずは素のうな重としてひとくち。うなぎの際立ったぱりぱり感が感じられます。
次はその上にネギ・のりをおとしてまぶす。ともすれば少々くどくも感じるうなぎ脂が薬味に中和される感じです。
そして最後にわさびをのせて、ダシをかけて食す。ぱりぱりとしたうなぎが今度はダシの中でしゃくしゃくと主張します。ダシの味とうなぎやタレの味はお互いに衝突することはありません。タレの味は、だし茶漬けに一番照準を合わせているのではないでしょうか。
29歳になるまでひまつぶしだと思っていた人がこういうのはなんですが、新幹線で名古屋を通過することがあれば、ここに寄るためだけのために名古屋で途中下車してもいいと思います。